アダルトチルドレン
2024年10月4日 金曜日
アメリカではハリケーン
ネパールでは洪水
アマゾンでは干ばつ
テレビもネットも「異常気象」と
ニュースが流れている
地理的な環境のせいもあるが
死者数が桁外れに多い
スケールの大きさも半端ない
※2分
日本は日ごろからの災害対策への意識や
環境整備が優れているともいえる
未曽有と言って諦めや妥協をせず
未曽有ならばその想像範囲を広げて
最悪な事態にも対応する能力を
日本人は持っているはず・・・と思っている
さて、今日はAC:アダルトチルドレンについて
ちょっと考えてみることにした
(昔のことはあまり言いたくないが)
仕事柄、当然知ってはいたが
今改めて、眠っていた記憶を
掘り起こしてみる(笑)
”アダルトチルドレン:Adult Children:以下AC)
家庭内トラウマを持つ人々で
子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)
によって傷つき、そしておとなになった人たち
子どものころの家庭の経験をひきずり
現在生きる上で支障があると思われる人たち
親の期待に添うような生き方に縛られ
自分自身の感情を感じられなくなってしまった人
誰かのために生きることが
生きがいになってしまった人
よい子を続けられない罪悪感や
居場所のない孤独感に苦しんでいる人々
ACという言葉は、診断名ではないが
生育環境、親や家族との関係を振り返って
自分自身を理解するための1つの鍵となる
ACの概念は1070年代にアメリカで提唱され始めた
アルコール依存症の親をもつ子どもたちが
大人になったとき「対人関係の問題」や
「生きづらさ」に悩み苦しんでいる人が多く
いることがわかってきた
彼らの特徴は、相手の評価に過敏になり
自分に自信がもてない
自分の存在価値を確認できず、酒・ドラッグ
仕事などに溺れてしまう
対人関係が上手くいかず、居場所のなさ
生きづらさを感じるというもの
ジャネット・ウオイテッツによると
・ 自分の考えや行動が「これでいい」との
確信が持てない
・ 物事を最初から最後までやり遂げることが困難
・本当のことをいったほうが楽なときでも
嘘をつく
・自分に情け容赦なく批判を下す
・ 楽しむことがなかなかできない
・ まじめすぎる
・親密な関係を持つことが大変難しい
・自分には、コントロールできないと思われる
変化に過剰反応する
・ 常に、他人からの肯定や受け入れを求めている
・ 自分は、人とは違うといつも感じている
・常に責任をとりすぎるか
責任をとらなさすぎるかである
・ 過剰に忠実である
・衝動的であり、他の行動が可能であると
考えずに ひとつのことに自らを閉じ込める
※斉藤学著「アダルト・チルドレンと家族」より”
※こちらはわかりやすく解説されている
ところで機能不全家族というのがある
これは親からの性的虐待や肉体的・言動的暴力
両親の不仲などによって、家庭が子どもにとって
あるがままでいいという、安心感のある居場所
ではなくなってしまうような
子どもを育てる機能を果たさない家庭をいう
”たとえ外から見る限り健全な家庭でも、
どもに対し過剰に期待したり甘やかしたりする親や
仕事に依存する父親・夫に依存する母親なども
やはり「機能不全」ということになる
このような機能不全家族のなかで育った人にも
アルコール依存症者を親として育った人と
同様の特徴が生じていることがわかり
ACOD(Adult Children of Dysfunction family)と
呼ばれるようになったが、最近では両者を区別せず
まとめてACということが多い
これらの家庭の子どもは、家庭を支えるために
例えば母親の愚痴の聞き役をしたり
幼い弟妹たちの親代わりになって面倒をみたりと
期待される役割を演じ「よい子」としてふるまう
「よい子でない私は捨てられる」という思いから
このような行動パターンを身につけいき
自分の感情を素直に表現できなくなっていく
このような生き方は、子どもが機能不全家族のなかで
適応するための方法であるが
思春期以降に家から離れて一人になると
人間関係に行きづまってしまう
自分がなんのために生きているのか
分からなくなったり、緊張で疲れてしまう
あるがままの自分をとりもどすためには
・安心できる場所や仲間が必要
・情報や知識を持つ
・自分の置かれた状況について知る
(ACの自覚)
自己の過去に直面するなかで
いままで感じてこられなかった怒りや抑うつ感
などの感情を表現し、新しい人間関係をつくる
ことが回復への鍵となる
ACとは病名や診断名ではなく
自分が傷つけられていた側であることに気づき
自分自身の生きにくさを理解することで
楽になれる人たちのこと
自分がACであるという自覚をすることで
自分を責めることから解放され
この先の人生で新しい価値観を選択することで
人は変わることができる
ACはアルコールやギャンブルに陥るケースが多い
「自分なしでは生きられないような無力な人物」
の世話をすることに充実感を覚えることも多く
この状態を「共依存」という
元来、共依存とはアルコール依存症の夫と
その妻との関係を指していたが
機能不全家族にみられる関係も同様である
この関係は一方が他方を支配し
他方は”支配の魅力”を提供することで一方を支配
するという「支配(コントロール)をめぐる闘争」
が常に展開される関係である
つまり「憎みながら離れられない」し
お互いに「軽蔑しながらも相手がいないと寂しい」
と感じてしまう
そんな人間関係を作ってしまう”
http://www.yamanashi.med.or.jp/tsuru/onepoint/onepoint17.htm
※山梨県医師会HPより引用・参考・抜粋
夫婦、親子間の確執はこのように秘められている
ことが少なくない
しかし何十年もかけて作られた「脳の癖」は
容易には変わらない
もんちっちの生きずらさの原因に
精神科の病名が付くことがなかったのも
ACが陰にあったのを気づかせていくれたのは
長女だった
父親と夫が死んだときも
「もう、(相手は生きて)いないでしょ?」
という一言だった
60年近くたって
もんちっちは「呪縛」から解き放たれた
「そうか、そうだったんだ」と
一気に肩の荷が降ろされた気がした
今はもう、誰も恨んでもいないし
何も憎んではいない
どんな環境にあっても
「呪縛」は解ける
そしていくつになっても
「自分」を取り戻すことはできる
時間はかかるかもしれないが
気づいて、自分を取り戻そうという
希望を持つこと
もんちっちはそう信じている
(笑)
※岩手山噴火、能登・千葉要注意