美しく生まれることの罪~エリザベステーラーの生涯
2025年4月30日 水曜日
エリザベステーラー(以下リズと呼ぶ)は
珍しい瞳の色(紫)と二重睫毛を持って生まれた
(瞳の色は全世界で600人しかいない)
10歳前半でデビューし半ばにはスターとなる
しかし才能を見出した所属事務所の社長は
更なる成功のためにと彼女に接する人の
人間関係にまで監視を始める
また健康な歯を抜いて矯正を強要した
両親に話しても気何も聞き入れては
もらえなかった
特に父親は家庭内暴力に陥り
怒って投げた椅子がリズのあごに当たって
彼女は顎関節症になった
そんな理不尽な環境から抜けるため
18歳の時にある裕福な青年と結婚する
相手はヒルトンホテルの御曹司である
コンラッドヒルトンである
所属事務所の社長はこの時期も見逃さず
彼女にある映画で花嫁役を演じさせた
リズの新婚旅行は数か月にわたる豪華客船での
旅だったが
わずか数日後に夫の本性がわかった
彼はギャンブラーでアルコール依存症だった
寂しさを打ち明けたリズに対して彼は
暴力で反論した
やがてリズは妊娠したが夫の暴力で
流産してしまった
リズの初めての結婚はたた205日で幕を閉じた
そして数か月後20歳年上の男性
マイケルワイルディングと結婚する
この夫との間には息子が二人誕生している
そして悲劇の日がやってくる
彼女が留守の間に夫は子ども二人を実家に預けて
家に二人のストリッパーを呼び狂乱のパーティを
したとテレビで報じられる
しかもこの夫は結婚前に付き合っていた元カノと
結婚後もずっと関係を続けていたことがバレた
結局リズは二度目の離婚をしてしまう
やがて彼女は映画プロデューサーのマイクトッドと
三度目の結婚をする
しかし幸せは長く続かず夫は飛行機事故で他界する
彼女とトッドの間には生まれたばかりの娘もいた
このような時期に家族ぐるみで付き合っていた
夫婦がいた
エディフィッシャーとデビーレイノルズである
夫のエディーは妻の妊娠中に傷心のリズを
たびたび訪れるようになり恋仲になる
不倫の上の略奪婚としてアメリカ国民からも
リズは批判を浴びることになる
しかしこの夫と共演した実生活と重なるような
この映画でリズはアカデミー賞を取る
しかしこの件でさえカラクリがあった
夫であるエディの数年にわたる計画だった
リズの夫が飛行機事故で亡くなったすぐ後から
彼のしぐさや癖、話し方葉巻やお酒の趣味まで
練習し始めたという(元妻デビーの話)
エディはリズを誘惑するために意図的に
訓練していたということである
エディーは自業自得でリズに捨てられる
リズは映画クレオパトラで共演した
リチャードバートンと関係を深めていく
W不倫のすえ二人は結婚する
リズ5度目の結婚である
この二人は11本の映画に共演しているが
リズが格上のため二人の心が冷めていった
またリチャードの実兄の死もあり
彼はアルコール依存とうつ病にとらわれてしまう
皮肉にもこの二人の最後の共演は
「離婚女の場合・離婚男の場合」であった
この離婚の一年後二人はよりを戻す
リチャードのアルコール離脱と
リズの肺がんの告知があったためと思われるが
のちにリズの肺がんが誤診だったことがわかる
リズ6回目の結婚であったが
リチャードアルコール依存が再燃し離婚してしまう
その後ジョンウォーナーという政治家と出会い
44歳の時結婚する
しかしリズは彼の政治活動に駆り出されて
リズを冷遇するようになる
彼女のペットを捨ててしまったり着る洋服の
色の指定までするようになる
リズは過食症で80キロを超えるようになる
結局この政治家とも離婚している
このころから脊椎の痛みもあり薬物依存にはまり
治療のためにリハビリ施設に入る
そこでトラック運転手の20歳年下の男と出会う
そして3年後結婚する
このときの司会がマイケルジャクソンだった
しかしこの格差婚はマスコミの餌食となった
そして5年後に離婚することになる
リズ8回目の離婚である
結婚という社会的な責任の形式をとった恋愛は
上記の限りであるが
映画関係者、政界など驚くような人たちとも
浮名を流してきた経歴を持つ
一声を風靡し社会現象まで招いたこの女優は
このあと亡くなるまでの15年間は
ひとりで過ごす時間を好んだという
2011年3月23日
紫色の瞳を持つ美しい女は
静かに息を引き取った
美しすぎるがゆえにな招いた
悲しい人生のように感じるのは
私だけだろうか
彼女が本当に欲しかったのは
名声でもなく
お金でもなく
「父親」という陽炎ではなかったのだろうか
決して自分を裏切ることのない
無償の父親の愛情ではなかったのかと
彼女の人生を知って思った
あ~、美しく生まれなくてよかった(笑)





